和辻哲郎文化賞
賞の概要
姫路市制百周年と姫路出身の哲学者和辻哲郎(明治22から昭和35)の生誕百年を記念して、昭和63年度に姫路市が創設。和辻哲郎の幅広い学的業績を顕彰 し、和辻哲学の今日的意義を国の内外にわたって探るとともに、研究者の育成かつ市民の文化水準の向上に資するために設けられました。
一般部門は、和辻哲郎が文学、歴史、芸術などさまざまな領域において横断的かつユニークな著作を世に問い、広範な読者に訴えかけたスケールの大きな学者であったことを鑑み、文化一般におけるすぐれた著作に与えられます。
学術部門は、和辻哲郎が専門とした哲学、倫理学、宗教、思想、比較文化といった領域での学術的水準を備えた、すぐれた研究に与えられます。
和辻哲郎/哲学者 〔明治22年(1889年)から昭和35年(1960)〕
現在の姫路市仁豊野に生まれ、姫路中学を経て東京帝国大学哲学科に進学。大学では文芸雑誌の第二次「新思潮」に参加、谷崎潤一郎らと交際し文学活動を続けるが、やがて『ニイチェ研究』を著すなど西欧の実存哲学の研究者として出発。東洋思想に関心を深め、日本人としての立場から人間と文化への考察を進めて独創的な倫理学を完成した。『古寺巡礼』は大和古寺ブームの先鞭をつけたベストセラー。『風土』『倫理学』など、日本思想界に与えた影響は計り知れない。
第37回和辻哲郎文化賞 募集要項
第36回和辻哲郎文化賞 受賞作・授賞式
過去の受賞作