日本を代表する絵本画家 黒井健さんの画業50周年を記念した展覧会を開催します。
黒井さんは、25歳の時、「絵を描いて一生を過ごしたい」と考え、イラストレーターとして独立。1976年に絵本『あめってあめ』(矢崎節夫・作)で、絵本画家としてスタートを切りました。自身の絵に疑問を抱いていた時期に手がけた新美南吉の『ごんぎつね』が大きな転機となり、その後、『手ぶくろを買いに』、宮沢賢治の『猫の事務所』、間所ひさこの「ころわんシリーズ」など、第一線でじつに300冊以上の絵本や児童文学の挿画を描きつづけてきました。
本展では、イラストレーター時代に手がけた貴重なカット作品から、出産を控えたお母さんたちを中心に人気の高い『うまれてきてくれてありがとう』(にしもとよう・作)、子どもの創造力とは何かを問いかけ話題となった『まっくろ』(高崎卓馬・作)などの新作絵本、さらに自ら文章を書いた画文集『ミシシッピ』まで、約200点の原画を展示し、その多彩な画業の全貌にせまります。
作品の真意を丹念に見つめて描き出された原画、観る者の心をやさしく包み込むその繊細で情感豊かな描写をじっくりとご鑑賞ください。
展覧会概要
会期
令和6年(2024年)7月6日(土曜日)~9月1日(日曜日)
休館日
毎週月曜日(ただし、7月15日(月曜日・祝日)、8月12日(月曜日・休日)は開館。)、7月16日(火曜日)
会場
姫路文学館 企画展示室・特別展示室(北館)
観覧料
一般800円、大学生・高校生460円、中学・小学生220円
※20人以上の団体は20%引き ※常設展も観覧可
開館時間
午前10時~午後5時(入館は午後4時30分まで)
主催
姫路文学館
協力
黒井健絵本ハウス
企画制作
オフィス渋谷
後援
朝日新聞姫路支局、神戸新聞社、産経新聞社、サンテレビジョン、播磨時報社、播磨リビング新聞 社、姫路ケーブルテレビ、姫路シティFM21、毎日新聞姫路支局、読売新聞姫路支局、ラジオ関西
黒井健プロフィール
絵本画家・イラストレーター
1947年 新潟県新潟市生まれ。
新潟大学教育学部中等美術科卒業。出版社の絵本編集部を経て、1972年、フリーのイラストレーターとして独立。絵本・童話のイラストの仕事を中心に活躍する。
1983年、サンリオ美術賞受賞。
2003年、山梨県北杜市に「黒井健絵本ハウス」を設立
2006年、第20回赤い鳥さし絵賞受賞。
2010年より新潟市立中央図書館こどもとしょかん名誉館長に就任。
2023年、日本児童文芸家協会児童文化功労賞受賞。
展示構成
第1章 イラストレーターになる
第2章 『ころわん』に描く
第3章 『ごんぎつね』に描いて
第4章 心象を描く(自作)
第5章 宮沢賢治に描く
第6章 ふるさとを描く
第7章 児童文学に描く
第8章 世代を超えて
イベント
会場はいずれも姫路文学館講堂(北館3階)
黒井健サイン会
日時
7月6日(土曜日)
午前の部 午前11時30分~12時30分
午後の部 午後2時~3時
定員
各回 40人
参加方法
7月6日(土曜日)午前10時より、当館ショップ(北館1階)にて絵本をご購入の方に整理券を配布します。展覧会半券の提示が必要となりますので、必ず先に観覧券をお買い求めください。
※お一人様につき、サインは1冊限定。
黒井健 記念講演会「絵本の生まれ方」
日時
7月7日(日曜日) 午後1時30分~3時30分(開場12時30分)
定員
200人(当日先着順)
※参加の際は、本展観覧券の半券が必要。(使用済み半券も可。未就学児は不要)
講演会「絵本をつくる仕事」(※姫路文学館友の会研修講座として実施)
話題の絵本『まっくろ』(高崎卓馬作・黒井健画)など数々の絵本編集を手がけて来た編集者の方に、絵本づくりの現場についてお話しいただきます。
日時
8月10日(土曜日)午後1時30分~3時(午後12時30分開場)
講師
講談社 幼児図書編集 長岡香織さん
定員
120人(当日先着順)
参加料
500円(友の会会員、高校生以下は無料)
「劇場版 ごん GON,THE LITTLE FOX」上映会
児童文学の金字塔、新美南吉の『ごんぎつね』に新たな解釈を加えたストップモーション・アニメーションによる珠玉のショートフィルム。
八代健志監督作品・2019年制作(28分)
日時
8月24日(土曜日)
1回目 午前11時~ (開場10時)
2回目 午後1時30分~ (開場12時30分)
定員
各回150人(当日先着順)
※参加の際は、本展観覧券の半券が必要。(使用済み半券も可。未就学児は不要)
えほんのじかん
当館ボランティアが黒井健さんの絵本のよみきかせを行います。
日時
7月20日(土曜日)・8月17日(土曜日)13時30分~14時(開場30分前)
出演
姫路文学館友の会ボランティア
定員
80人(当日先着順)