特別展「没後50年 姫路が生んだ二人の作家 阿部知二と椎名麟三展」

作家独自の創作と探究の軌跡をたどる—―

昭和48年(1973)、昭和文学史に異彩を放つ姫路ゆかりの作家が相次いでこの世を去りました。

一人は、日本的な抒情性と西欧文学の教養に裏打ちされた知性によって美とヒューマニズムを探り続けた阿部知二。もう一人は、その苛酷な体験をもとに社会の陰鬱とした側面を見つめながらも、人間の生き方に通底する「ほんとう」を追い求めた椎名麟三です。

本展では、時代の動きに呼応し、刺激され、反発しながら活躍したそれぞれの作家人生と発表作をたどるほか、“姫路城”という共通テーマから阿部の短編集『城―田舎からの手紙』と椎名の戯曲「姫山物語」にも注目。戦後において阿部が土壌をはぐくみ、椎名が継承・発展させた姫路の文化振興の軌跡も取り上げます。映画や演劇、ドラマなど、小説にとどまらない作家たちの創作活動もお楽しみください。

 

展覧会チラシ

特別展「阿部知二と椎名麟三展」チラシ(ダウンロード用PDF)

 

阿部知二(あべ ともじ)

明治36年(1903年)から昭和48年(1973年)

岡山県美作市生まれ。9歳のとき島根県から姫路に移り、姫路中学校を卒業。旧制第八高等学校を経て東京帝国大学英文学科に学んだ。昭和5年、モダニズム作家として文壇に登場。主知的文学論を唱え日本の文壇に挑戦し、昭和10年代には不安な時代を生きる青年たちの憂愁を描いて人気を博した。戦後は、戦争体験の反省から平和のための社会参加を積極的に行う。主な作品は、『冬の宿』『風雪』『日月の窓』『捕囚』など。英文学研究やメルヴィル『白鯨』などの翻訳も多数。

椎名麟三(しいな りんぞう)

明治44年(1911年)から昭和48年(1973年)

姫路市書写の生まれ。姫路中学校を中退した後、商店員・コック見習い・電車車掌など職を転々とする。共産党員として検挙され、獄中で転向。ニーチェやキルケゴール、ドストエフスキーから強い影響を受ける。敗戦の翌々年に「深夜の酒宴」を発表し、敗戦直後の廃墟に人間存在の意味を真っ向から問う作家として登場した。野間宏、梅崎春生らとともに第一次戦後派を代表する。主な作品は、『永遠なる序章』『邂逅』『自由の彼方で』『美しい女』など。演劇、映画、ラジオドラマのシナリオも多数。

 

展覧会概要

会期 令和5年(2023)12月2日(土曜日)から令和6年(2024)2月4日(日曜日)

休館日 月曜日、12月26日から1月5日、1月9日 ただし1月8日(月曜日・祝日)は開館

開館時間 午前10時から午後5時(入館は4時30分まで)

会場 姫路文学館 北館

観覧料 一般700円、大学・高校生400円、中学・小学生200円 未就学児無料

  • 身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳の交付を受けた方(手帳またはミライロIDの手帳画面を提示してください)、及び介護者1名は半額。
  • 20名以上の団体は2割引
  • 常設展示も観覧可

主催 姫路文学館

後援 朝日新聞姫路支局、NHK神戸放送局、神戸新聞社、産経新聞社、サンテレビジョン、播磨時報社、播磨リビング新聞社、姫路ケーブルテレビ、姫路シティFM21、毎日新聞姫路支局、読売新聞姫路支局、ラジオ関西

 

来場者プレゼント(姫路文学館友の会協賛)

来場者全員に朗読音声にアクセスできるQRコード付しおりをプレゼント!

速水奨さん(声優)が朗読する椎名麟三「美しい女」、桂佑輔さん(声優)が朗読する阿部知二「冬の宿」をご自宅でもお楽しみいただけます。

 

関連イベント(詳細および参加方法は各イベントのページをご覧ください)

映画「冬の宿」上映会

日時 2023年12月2日(土曜日)午後1時30分から3時(開場は1時)

会場 姫路文学館 講堂(北館3階)

朗読会「ふたりの「姫路」」

日時 2023年12月17日(日曜日)午後1時30分から3時(開場は1時)

出演 音訳ボランティアグループ サークルさえずり

会場 姫路文学館 講堂(北館3階)

展示解説会

日時 2023年12月23日(土曜日)午後1時30分から3時(開場は1時)

講師 担当学芸員

会場 姫路文学館 講堂(北館3階)

椎名麟三セミナー「椎名麟三の思想」

日時 2024年1月13日(土曜日)午後1時30分から3時(開場は1時)

講師 玉田克宏(学芸員)

会場 姫路文学館 講堂(北館3階)


イベント詳細

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