特別展「生誕100年記念 山田風太郎展」

人間は生きていく。命の絶えるまで、望みの灯を見つめている。

—『戦中派不戦日記』より

兵庫県養父郡関宮村(現・養父市関宮)に生まれた山田風太郎(やまだ ふうたろう 大正11年~平成13年 1922-2001)。『甲賀忍法帖』『魔界転生』をはじめとする忍法帖シリーズで一世を風靡し、『八犬伝』『人間臨終図巻』『警視庁草紙』など数多くの名作を生み出しました。
風太郎は早くに父母と死別し、父の医院を継いだ叔父に育てられます。学生時代から受験勉強と並行して膨大な読書を重ね、懸賞小説を投稿しはじめました。青年時代の日記は後年刊行され、戦時中の貴重な記録としての意義と、読み物としての面白さを兼ね備えています。
昭和19年(1944)、東京医学専門学校(現・東京医科大学)入学、在学時に推理作家デビュー。江戸川乱歩、高木彬光、横溝正史たちと交友し、大学卒業後は専業作家として活躍します。中国四大奇書のひとつ「金瓶梅」をミステリに仕立てた「妖異金瓶梅」以降、伝奇小説から時代小説の世界を切り拓き、続々と作品を発表していきます。
卓抜したアイデアと深い人間へのまなざし。奇想のもとには、歴史風俗、医学知識の蓄えがありました。生涯手がけたジャンルは幅広く、推理小説、伝奇小説、歴史小説、随筆、ノンフィクション、日記と多岐にわたります。その人気は今なお続き、映画、舞台、漫画となって、世界中で愛されています。
本展覧会は風太郎の生誕百周年を記念し、青年期の「小説腹案集」や日記、スケッチ、スクラップブック、愛蔵品を中心に、風太郎の生涯と作品の魅力を辿ります。

撮影:小林洋

 

展覧会概要

会期 令和4年(2022)4月16日(土曜日)から6月5日(日曜日)

休館日 月曜日、ただし5月2日は開館

開館時間 午前10時から午後5時(入館は4時30分まで)

会場 姫路文学館 北館

観覧料

一般700円、大学・高校生400円、中学・小学生200円 未就学児無料

  • 身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳の交付を受けた方(手帳またはミライロIDの手帳画面を提示してください)、及び介護者1名は半額。
  • 20名以上の団体は2割引
  • 常設展示も観覧可

特別協力 山田風太郎記念館、谷口基氏(茨城大学教授)

主催 姫路文学館

 

イベント(すべて終了いたしました)

会場はいずれも講堂(北館3階)

記念講演会「風太郎文学の奇想と普遍性」

日時 4月16日(土曜日)午後1時30分から3時

講師 谷口基氏(茨城大学教授)

会場 姫路文学館 講堂(北館3階)

展示解説会

日時 5月8日(日曜日)午後1時30分から3時

講師 担当学芸員

会場 姫路文学館 講堂(北館3階)

朗読会『戦中派虫けら日記』より

日時 5月14日(土曜日)午後1時30分から3時

出演 音訳ボランティアグループ サークルさえずり

会場 姫路文学館 講堂(北館3階)

 

同時開催決定!!

ミステリ作家たちの横顔展 in 姫路

30人のミステリ作家たちの描いた“落描き”が姫路文学館に集結!!
青崎有吾、我孫子武丸、綾辻行人、有栖川有栖、石持浅海、市川憂人、稲羽白菟、乾くるみ、井上雅彦、井上夢人、太田忠司、大山誠一郎、北原尚彦、京極夏彦、櫻田智也、清水朔、斜線堂有紀、竹本健治、千澤のり子、知念実希人、辻真先、辻村深月、法月綸太郎、方丈貴恵、円居挽、麻耶雄嵩、三津田信三、光原百合、皆川博子、宮内悠介(50音順、敬称略)

会期 4月16日(土曜日)から6月5日(日曜日)

企画 連続講座「佐賀学」&ミステリ作家たちの横顔展実行委員会

会場 姫路文学館 さんかくギャラリー(南館1階)


イベント詳細

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